こんにちは。石井友規です。米国アラスカ州ノームにおります。大変御無沙汰しておりました。
いつもかわりに日記を更新していてくれていた大切な仲間達にとても感謝しています☆
さて、ちょっと航海中に書いていた公開日記を一挙公開しますね。
<ベーリング島 22/June>
こんにちは。イッシーです。
カムチャッカ半島を出て3日目。アリューシャン列島の先端、ベーリング島へ急接近。島は厚い雲には覆われ、全容はハッキリしないものの、丘に広がる大草原や未だ溶けきれていない残雪を見ると、これからの春の訪れに想像を膨らませます。
シルクの様ななめらかな沿岸を導かれる様に進み、海面を漂う海鳥たちをはじめ、シャチ(?)やラッコ、アシカ(?)の歓迎を受けました。
しばらく沿岸を航行していると、なだらかな傾斜の上にはポツンと小屋が建っているのを見つけます。なぜそこに小屋があるのか、どんな人が住んでいるのか、その小屋から見る四季折々の景色はどんなものなのか。想像するだけでとても楽しむことができます。
残念ながらこの島はロシア領。私達はすでにロシアを出国しているので上陸する事ができません(もともと制約がありすぎて立ち入れない)。けれど、いつかきっと、10年後でも20年後でも先でもかまわないから、この島へ立ち入り、そしてその小屋の前から海を見下ろし、「あぁ、つい昔にあの海で舵を握りながらこの小屋を想っていたっけな」と思える日が訪れることをとても楽しみにしています。
この島を境に、太平洋からベーリング海へ入ります。もうここは、準北極圏なのです。
<南東の空もよう 23/June>
こんにちは。イッシーです。
久々の暖かい陽気に、リュータ氏の流す南国風の音楽が交じり、ここ北の荒海ベーリング海でトロピカルな気分に浸っています。
最近は日に日に北へ進んでいるためか、もう夜は真っ暗にならなくなりました。白夜の兆しです。
今朝、朝六時のワッチ中(日本時間夜2時)に南東の空模様を見て、名古屋の我が家からの眺望を思い出しました。我が家は地上9階に位置し、南に面するバルコニーからは、東は名古屋港。西は伊勢へと延びる鈴鹿山脈を見渡すことが出来ます。そのバルコニーからの見覚えのある空模様と今朝の空模様が重なってしまったんですね。「あの雲の下にはポートビル、あの雲の下は名港トリトン。あの雲のにはナガシマが・・・」という感じです。
さあ、あともう少しで北緯60度線です。
<大洋を旅をするゴミたち 24/June>
こんにちは。イッシーです。
今日あたり北緯60度線を超えそうです☆ 50度線を超える時は何か線でも引いてあるかな~ と目を凝らしてワクワクしておりましたが、残念ながら見つけられず終いでした。昨日の日付変更線超えも『線』がわからず、「もしやイッシーの目は節穴なのか?」とちょっと焦り気味です。だから今日は頑張って見つけ出して、もし写真撮れたらみんなにお披露目しますねwwwwwwwww
さて、2年前に山陰を旅していた時、海岸にはハングル文字の入ったペットボトル等のたくさんのゴミが漂着しているのを見たことがあります。
私達は今、潮流と風という大いなる母<地球>の力を借りて大海原を旅しておりますが、海に溶けることのないゴミもまた大洋を旅します。
日本海対岸の国々のゴミは山陰から東北にかけての日本海側。そして、太平洋側で棄てられたゴミは黒潮に乗ってアラスカまで流されます。しかし、アラスカに流れ着くゴミは漁船の浮きガラスなど高価なものもあり、皮肉にもイヌイットの人たちからはそれら日本から流れ着くゴミを楽しみに散策する者もいるそうです。
けれど、流れるゴミはそれらばかりではなく、小さなビニールなどのゴミは陸ではなくクジラなどの生き物の胃に漂着することもあります。
かの著名な詩人、島崎藤村も、黒潮の流れに乗って流れ着いたヤシの実に感動して、「名も知らぬ遠き島より流れ寄る椰子の実ひとつ」と詠いましたが、さすがの島崎藤村も流れ着いたゴミには感動はしないでしょう。
『名も知らぬ遠き島より流れ寄るゴミの山ひとつ』
昨日は天気もよく、深い蒼色の海に、滑らかなグラデーションを彩る空模様を見ることができました。こんな地球の美しい姿を見ると、不思議と自然に対して謙虚にな気持ちになります。
<サンセット&ライズ 25/June>
こんにちは。イッシーです。
前回の日記では、三つの線を次こそは写真を撮るぞ! と、意気込みましたが、再び逃してしまう結果にwww
まぁ、本当に線とかヒモとかでひかれていたら、それこそまたペラに絡まったりと大変ですしね!・・・。
さて、昨晩はとても印象に残る光景を目にすることが出来ました。
am4時ごろでしたでしょうか。僕はベーリング海の水平線に沈むサンセットを横目にワッチをしていたのですが、なんと、空ではその太陽が照らす紅色の夕焼けを残したまま、2時間も経過しないウチに、少しずれた水平線の先から朝焼けが登場したんですね。そう、僕は夕焼けと朝焼けを一枚の絵の中で同時に眺めることができたのです。
さすが北緯60度線を超えての航海。念願のアークティック(北極圏)まで目と鼻の先というリアルな実感を得ることができました。
明日にはセントローレンス島(初アラスカ州!)。とても楽しみです♪
<美味しいメロンを栽培する方法 28/June>
こんにちは。イッシーです。
キヤプテンの日記(http://blog.livedoor.jp/fangnp2/)にもある通り、今回のセントローレンス島は残念の一言です。
もし、僕の人生に運命を司る神が在るとしたら、きっと「ジラシー(じらし)」をお与え下さっているのだろう。と、無理矢理自分へ言い聞かせています。先日のベーリング島でもそうでした。
ところで皆さん。水分たっぷりの美味しいメロンを栽培するにはどうしたらいいか、ご存知ですか?
それはメロンをたくさんいじめることです。水を少しずつしか与えないと、メロンは「水」の価値を自覚します。そしてその時、たくさんの「水」を与えるとメロンは必死で感動するかの様に一滴足らずとも与えられた水を無駄にせず吸収します。
そうやって繰り返しいじめられたメロンは、とてもみずみずしく美味しく育つんですね。
現代はつい一世紀前と比べてどこへでも簡単に行ける様になりました。しかし、簡単にあたりまえの様に行けるとなると、その場所の価値や感動が薄くなります。ローラースケートで東京から名古屋まで走破した時。オートバイでエアーズロックへ行ったとき。やはり鳥肌が立つくらい感動しました。
そして今回、氷河期にシベリアからアラスカへ歩いて到達した人たちにはかなわないけれど、ヨットという、地球の力を借りた乗り物で到達した感動はきっと大きいでしょう。
きっと・・・
だって、僕はまだ水を与えられていないメロンと同じなのですから。
本物の感動はまだお預けです。
Posted by: yuki - --------------------------
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